連載第46回 サンドラ・ヘフェリンの醤油二度づけ禁止令~外国人をお寿司屋さんにつれて行こう~

外国人が“お寿司”を食べる際に生じるハプニングとは…?

来日20年、ドイツと日本のハーフであるコラムニスト、サンドラ・ヘフェリンが “お寿司” にまつわる「あんなことやこんなこと」について、語ります!

 

外国人と納豆のお話 

 

日本に長く住み「日本の食べ物が好き!」という外国人でも、「梅干し」やあの「納豆」だけはダメという人は少なくありません。

 

日本のテレビのバラエティー番組でも「納豆が食べられない外国人」が取り上げられることがあります。それでも筆者は一時期「『外国人は納豆が食べられない』というのはテレビが広めた偏見なんじゃないの?」なんて思っていましたが・・・自分の周りにいる外国人を改めて観察してみると・・・やっぱり「納豆がダメ」な外国人、いや正確に言うと欧米人は多いのでした。

 

先日もあるファミリー(奥様は日本人、ご主人はドイツ人、お子さん達はハーフ)と話していたら、やはりドイツ人の父親は「納豆はダメ」とのことでした。そして、日本人の奥様と子供達に「パパは納豆が食べられない」とイジられるお父さん。

 

筆者自身は母が日本人で、祖父母は東北出身なので、実は納豆は大好きです。ただこれも一筋縄ではいかず、頻繁に日本に来ていた幼少期は「納豆が大好き」(2~3歳の時は食卓で「自分で(納豆を)かきまぜる!!」と言って聞かなかったため、周りが大変な思いをしたそうです)、その後ドイツ生活が長くなると一旦「納豆が苦手」になり、そして10代になると何事もなかったかのように普通に納豆を食べ出して・・・・今に至るというわけです。

 

筆者は家では普通に白いご飯に納豆をかけて食べます。「白いご飯と納豆」に勝るものはないですね~。

 

そんなこんなで家ではいたって普通の納豆の食べ方をしていますが、むしろ「お外」で食べる納豆のほうがアレンジされていることが多くて面白いです。

 

表参道の「平禄寿司」にたまに行くのですが、ここの「納豆寿司」は「うずら納豆」だったり、「いか納豆」だったり「ねぎとろ納豆」だったりと様々なバリエーションがあるのです。

 

このお店に来ると、筆者は決まって「うずら納豆」を頼みます。「うずら納豆3枚!」とか豪快(?)な頼み方をするので、ちょっとした有名人になっているかもしれません。

 

コロナ禍のいま、外国人観光客を見かけることはほぼなくなりましたが、何年か前にここで「うずら納豆」を食べていたら、視線を感じました。その視線を追うと、

「納豆を食べている筆者」をガン見している欧米人観光客のカップル(たぶんオーストラリア人)が。

 

やっぱり納豆、とくに生の卵と組み合わせた納豆というのは「納豆&生卵文化圏」で育っていない人にとっては珍しいものなのでしょう。

 

ところでこれらの「アレンジされた納豆寿司」を外で食べるのは昼間の時間帯が多いのですが、家で納豆を食べるのはやっぱり「朝や夜」が多いです。

 

どちらかというと朝に納豆を食べたい派ですが、ある健康番組で「夜に納豆を食べると、血液に良く身体に良い」という情報を耳にしてからは、意識して「夜」食べるようにしています。

 

そんな納豆好きな筆者は、国内出張で「朝ご飯」を選ぶ時は「洋風」ではなく、迷わず「和風」を選びます。

 

一人での出張、または日本人との出張だと「朝ご飯に納豆」は全く問題がなく気も楽です。ただ「日本に来たばかりの欧米人と一緒の出張」の場合、ホテルの朝ごはんの際に鉢合わせしてしまうと気まずいです。なぜかって、「納豆を食べている姿」を見られてしまうからです(笑)

 

筆者の本音は「朝ご飯は納豆が食べたい」。けれども、「納豆を食べている姿」を「納豆を知らない外国人に観察されりガン見されるのは嫌」なのです(笑)

 

そんなこんなで、これだけ納豆が好きなのに、小心者の筆者は「欧米人と一緒の朝ごはん」の場合はパンにバターを選んでしまいます(笑)

 

それで、ここだけの話ですけど、一緒に出張している欧米人が「朝がゆっくり」のお寝坊さんタイプだということを知ると、筆者はわざわざ早起きして、欧米人に出くわさないように早朝にササッと納豆を食べたりします。「納豆食べたさ」から来る行動ですが、このように工夫(?)すれば、「自分が納豆を食べている姿」を欧米人に見られずに済むというわけです。

 

これだけ「納豆愛」が強いのに、「自分が納豆を食べている姿」を見られたくない気持ちが強いのは中々ひねくれていると自分でも思います。

 

さて、ここまで書いておいてナンですが、先日「幻のアフリカ納豆を追え!」(新潮社)という本を読んだら、「納豆は日本だけにあるものではなかったんだ!」ということを発見し目から鱗が落ちる思いでした。今まで、「納豆は日本にしかないもの」だとかたく信じていましたから。

 

確かに欧米諸国で納豆はなじみがないのですが、アジア諸国や西アフリカの国々では納豆が食べられているのです。実は納豆ってとても多様だったんですね。

 

というわけで、納豆は糸を引いて♪・・・来年も納豆話、続きます~

 

みなさま来年も健康でお会いしましょう。

 

次回は2021年1月下旬更新予定です。

 

 

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サンドラ・ヘフェリン

コラムニスト。ドイツ・ミュンヘン出身。日本在住22年。 日本語とドイツ語の両方が母国語。自身が日独ハーフであることから、日本とドイツを比べながら「多文化共生」をテーマに執筆活動をしている。ホームページ「ハーフを考えよう!」http://half-sandra.com/ 著書に「ハーフが美人なんて妄想ですから!!」(中公新書ラクレ)、「満員電車は観光地!?」(流水りんことの共著 / KKベストセラーズ)、「体育会系 日本を蝕む病」(光文社新書)など。

ホームページは 「ハーフを考えよう!」 http://half-sandra.com/

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