外国人が“お寿司”を食べる際に生じるハプニングとは…?
来日20年、ドイツと日本のハーフであるコラムニスト、サンドラ・ヘフェリンが “お寿司” にまつわる「あんなことやこんなこと」について、語ります!
お寿司はお寿司でも「肉寿司」に舌鼓を打つ昼下がり
前から気になっていたお店にやっと行けました。その名も「肉寿司」。学芸大の銭湯(本物の温泉なんですよ)の「ぽかぽかランド」によく行くのですが、そのたびに途中の「肉寿司」の前を通り「今度こそ絶対に行かなくては!」と思うのでした。
お店のホームページを見たら、人形町や神楽坂など色んなところにお店があるみたいですね。夜だけ営業している店舗もあれば、お昼からやっている店もあり、学芸大学前店は「14時から営業」とのこと。前日に電話で予約をして、当日ワクワクしながら14時ピッタリに入店。
お店の雰囲気は居酒屋みたいな感じ。居酒屋好きとしては、こういう雰囲気は和みます。
「居酒屋が好き」と書くと、なんだか物凄い呑兵衛(のんべえ)かと思われてしまいそうですが…最近めっきりお酒を飲まなくなりました。筆者の出身地のドイツでも最近「お酒を飲まない生き方」がブームとなりつつあり、自分もなんだかんだでそうなりつつあります。
ただお酒を飲まなくても「お酒を飲む場の雰囲気」はやっぱり好きなのです。ドイツの「飲まない人」の間でも、「お酒は飲まないけれど夜のバーの雰囲気は好き」という人も多く、糸唐辛子や生姜、メンソール等を入れたノンアルカクテルを提供するバーが流行っていたりします。筆者は「バー」よりも「居酒屋」が好きです。
冷やしトマトなどを軽くつまんでから「メイン」に突入。こちら「肉とろ三種盛り」(大トロ、中トロ、ネギトロ)です。
次は牛三種盛りの「牛三姉妹」(タン・ローストビーフ・和牛雲丹トロ軍艦)を頼んでみました。ああ~、生きていて幸せ。
お肉がウニとこんなにも合うなんて。いい意味で期待を裏切られた感じ。
そしてそして「炙り肉寿司盛り合わせ」(和牛とろカルビ・イベリコ豚・ロース・フォアグラの稲荷炙り)の贅沢4貫。
上の写真3枚ですが、気付きましたか・・・?これらの肉寿司には「生姜」ではなくて「セロリ」がついているのです。
このセロリがまたお肉に合うのですね。これは新しい発見でした。子供みたいと思われそうですが、筆者はセロリがそんなに得意ではなかったりします。でも今回は本当に美味しく食べられました。肉寿司のおかげで「セロリ嫌い」が克服できたかもしれません。これからは家でセロリを食べる時は、必ず美味しいお肉と一緒に食べるようにしようっと。
それにしても「寿司といえば魚」という固定概念をすっかり打ち壊されました。魚も好きだけれど、お肉を食べるとやっぱり元気になるってもんです。
こちらの「穴子」ももちろんお肉です。【肉穴子】ですね。豚の角煮を炙ったもので、とても柔らかく、口の中でほぐれて・・・幸せでした。
さて、ここでちょっとお寿司はお休みして、メニューで気になっていた「牛タンの大根煮込み」を頼んでみました。あっさりなのに食べごたえがある・・・そんな味でした。
大根の後は、またお肉に戻ります。はい、「馬肉」です。食肉の中でも「馬肉」は栄養満点なので疲れた身体にとっても良いのだとか。こちら「馬三種盛り」(赤身・えんがわ・極上赤身)を頼みましたが脂がのっていて大満足。
お酒は飲まないもののマスクをしながらもおしゃべりははずみ、なんだかんだで2時間ぐらいいました。ご紹介した「肉のお寿司」はぜんぶ美味しかったのですが、肉寿司以外だと筆者は「あおさのだし巻き卵」が好きでした。この味、クセになりそう。
そんなこんなで束の間の「夜の居酒屋の雰囲気」を楽しみました。でも店を出ると、外がまだ明るいという不思議。考えてみればまだ16時台ですものね。
・・・次回は「納豆」のお話です。皆で免疫を上げてこの「禍」を乗り切りましょう。
次回は12月下旬更新予定です。
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第1回
第2回
第3回
第4回
サンドラ・ヘフェリン
コラムニスト。ドイツ・ミュンヘン出身。日本在住22年。 日本語とドイツ語の両方が母国語。自身が日独ハーフであることから、日本とドイツを比べながら「多文化共生」をテーマに執筆活動をしている。ホームページ「ハーフを考えよう!」http://half-sandra.com/ 著書に「ハーフが美人なんて妄想ですから!!」(中公新書ラクレ)、「満員電車は観光地!?」(流水りんことの共著 / KKベストセラーズ)、「体育会系 日本を蝕む病」(光文社新書)など。
ホームページは 「ハーフを考えよう!」 http://half-sandra.com/