連載第44回 サンドラ・ヘフェリンの醤油二度づけ禁止令~外国人をお寿司屋さんにつれて行こう~

外国人が“お寿司”を食べる際に生じるハプニングとは…?

来日20年、ドイツと日本のハーフであるコラムニスト、サンドラ・ヘフェリンが “お寿司” にまつわる「あんなことやこんなこと」について、語ります!

 

「ソーセージが具」のおにぎりがドイツにない理由

 

食欲の秋ですね。いつにも増して美味しい物が食べたい!と食いしん坊になっている私です。

 

そんななか嬉しいものが届きました。

 

じゃ~ん。こちら知床半島は羅臼のイクラでございます。

 

 

イクラ、見ているだけで幸せな気持ちになります。箱に入ったイクラを何箱かいただいているので、凍らせておいて、食べたい時に解凍するのですが、イクラが徐々に解凍していくのを見るだけで幸せ。解凍後は、プチプチのイクラが見れてもっと幸せ。

 

昼間用事があって外出している日なんかは外から夫に連絡して「帰ったら、イクラ丼を食べたいから解凍しておいて~」なんて頼んだり。

 

そうすると解凍するプロセスは見れないのが少し残念ですが(←なんだかマニアックな話ですね。笑)、家に帰ったら、まだ午後3時とかなのにこんな風に「おやつ風」にイクラ丼が出てきたりして、至福の時なのでございます。お送りいただいたIさんご夫婦ありがとうございました。

 

例のコロナ騒ぎがなければ、北海道に行って色々食べ歩きたいんだけどなあ~。

 

頭がかための私は「Go To なのかStay Home」なのか、いまだによく分からずまだ遠出はできていません。。

 

知床のこんなところに行きたいなあ~、なんてパソコンの画面の前で夢見る日々です(笑)

 

 

あ、でも知床のマイナスイオンはきっと夏のほうが涼しげで気持ちいいだろうから、北海道旅行は夏の楽しみにとっておくことにします。

 

 

【ONIGIRI】がドイツに進出したきっかけは・・・

 

 

前置きが長くなりましたが、今回も「おにぎり」の話です。

 

前回書いた通りドイツでは今ONIGIRIブームです。

 

ドイツの庶民的なスーパーマーケットでもおにぎりが売られるようになりましたが、そんななかドイツのReiseckはいわば「おにぎり専門店」です。経営者のベンヤミン・アルバグダディさんは数年前に日本に出張した際、「おにぎり」の虜になり、以来、日本に出張するたびにおにぎりばかりを食べていたのだそう。そして「おにぎりをドイツ人にも知ってもらいたい」と、2017年にドイツでおにぎりの販売を開始。

 

アルバグダディさんは販売に向けて福岡の工場を視察し、Reiseckで売るおにぎりに「山形県産のお米」「瀬戸内産の海苔」を使うなど、おにぎりの命である「米」と「海苔」にこだわっています。

 

SUSHIによってだいぶ広まってきてはいるものの、ドイツにもともと海苔を食べる習慣はありませんでした。SUSHIよりも面積の大きいONIGIRIの外側が全部「海苔」で包まれているONIGIRIはドイツ人にとってなかなかエキゾチックな食べ物です。そんな迷えるドイツ人にアルバグダディさんは「これは日本のサンドイッチです」というふうに説明をしているのだとか。たしかに仕事などの合間に「気軽に食べられる」という意味ではサンドイッチと近いかもしれません。ドイツでおにぎりがライス・スナックと呼ばれているのも頷けます。

 

お値段的にもONIGIRI一個が2.50ユーロ(約300円)と手ごろ。日本の感覚だと「おにぎりに300円」は高いかと思いますが、海苔やお米などを輸入していることを考えると、そして「エキゾチックな食べ物」だということを考えると、お手頃な値段だと思います。何よりもドイツでONIGIRIは「ちょっとオシャレなおやつ」ですしね。

 

このReiseckのターゲット層はドイツのベジタリアン(菜食主義者)なので、具がアボカドだったりピーナッツだったりします。

(右側が噂のピーナッツおにぎりでございます)

 

しかしニッポン人でもある筆者としては、「梅干しのおにぎりは・・・?!ないの??」と叫びたくなります(笑)

 

筆者もおにぎりは好きで、出先のコンビニで買うこともありますが、具は・・・やっぱり梅干しでしょ!

 

ただ「梅干し」というのは・・・・・ドイツでは難しいでしょうねえ。梅干しは納豆に次ぐ衝撃度だと想像します。

 

ドイツでONIGIRIは「意識高い系」の人が食べるもの

 

ただあれだけドイツ人の食生活や味覚に合わないと言われていた「海苔」でさえ、今やドイツで市民権を得ているわけですから、ここはドイツ語の諺というか言い回しである“Sag niemals nie!(「『絶対にない』とは言ってはいけない」説明⇒絶対にないと思っていることであっても、それが現実になることは世の中には沢山あるのだという意味)を信じてみたいと思います。だって分からないですよ?もしかしたらン十年後には、梅干しがドイツで秘かなブームになっていたりして・・・・・

 

ドイツ人はビオBioのものが好きなので、梅干しもBioのものをドイツでマーケティングして売ればブームに火がつくような気もしますが・・・想像は膨らみます。

 

ところで、前回おにぎりのことを書いたらSNSで「ドイツというと、ソーセージが有名ですよね。ドイツで『ソーセージが具』のおにぎりは売ってないんですか?」という質問を数件いただきましたが・・・・

 

ドイツのおにぎりは「ヘルシーでオシャレでエキゾチック」というコンセプトで売り出しているので、主にいわゆる「意識高い系」のドイツ人がONIGIRIを食べているのですね。なので「具をソーセージにする」というのは100%ありえないと思います!

 

 

・・・って先ほど「絶対にないとは言ってはいけない」と書いたばかりなのに、私としたことが言っちゃいました・・・すみません。

 

 

それにしても、外国人がニッポンの「現場」で美味しいと感じたもの(おにぎり)が日本の外でも発売されるのってやっぱり嬉しいです。

 

 

次回は11月中旬更新予定です。

 

 

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サンドラ・ヘフェリン

コラムニスト。ドイツ・ミュンヘン出身。日本在住22年。 日本語とドイツ語の両方が母国語。自身が日独ハーフであることから、日本とドイツを比べながら「多文化共生」をテーマに執筆活動をしている。ホームページ「ハーフを考えよう!」http://half-sandra.com/ 著書に「ハーフが美人なんて妄想ですから!!」(中公新書ラクレ)、「満員電車は観光地!?」(流水りんことの共著 / KKベストセラーズ)、「体育会系 日本を蝕む病」(光文社新書)など。

ホームページは 「ハーフを考えよう!」 http://half-sandra.com/

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