連載第35回 サンドラ・ヘフェリンの醤油二度づけ禁止令~外国人をお寿司屋さんにつれて行こう~

外国人が“お寿司”を食べる際に生じるハプニングとは…?

来日20年、ドイツと日本のハーフであるコラムニスト、サンドラ・ヘフェリンが “お寿司” にまつわる「あんなことやこんなこと」について、語ります!

 

ノルウエー人美女と海鮮丼を食べる

 

みなさま、だいぶ遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。今年2020年もどうぞよろしくお願いいたします!

 

久しぶりにノルウェー人の友達アネッテと会って、海鮮丼を食べてきました!こんな感じです。

 

 

アネッテは私の自慢の友達で、知り合ったのは、何年か前に出たテレビのバラエティー番組。そう、収録が始まるまでの待ち時間に私から声をかけて、ナンパしました(笑)そういえば前にSushipediaに出てもらったマリのマイちゃんも同じくテレビ番組の収録で私がナンパしました(笑)私はこういうパターンが多いのかもしれません。

 

今、アネッテはクリルオイル(※)を扱っている会社の日本代表を務めていて、ノルウェー商工会議所にも籍をおいています。

 

※南極の動物性プランクトンであるクリルは、EPA、DHA、オメガ3脂肪酸、リン脂質等を豊富に含む甲殻類で、ここからオイルが採取されます。

 

アネッテは2010年に日本に来たので、いわばニッポンも「地元」になりつつありますが、それでもやっぱり聞いてみました。「ニッポンに来た時に、ビックリした寿司ネタはどれ?」って。そうしたら「ウニ!」という答えが返ってきました。ノルウェーにウニを食べる習慣はないため、日本で初めて口にした時は慣れずにビックリして、しばらくウニからは距離をおいていたのだとか。ところがアネッテの旦那さんが仕事でウニの養殖にかかわるようになってから、再度ウニを食べてみたら、美味しくて、それ以来ウニが好きになったとのこと。「ウニといってもいろいろ!」と何だか演歌のような会話になってしまいました。

 

ウニ以外は「Modern系の寿司が好き!」と語るアネッテ。「例えばサーモンの上にアボカドやネギ、マヨネーズなどのトッピングついているものが好き!」とのことです。こういうお寿司がいわゆる日本の伝統的なお寿司ではなく、“Modern系”だと自覚しているところが、もう日本に住んで長いんだなって、分かりますね。

 

ノルウエー人はお魚が好き

 

ノルウェーも私サンドラの出身のドイツも「同じヨーロッパ」ですが、ノルウェーはスカゲラック海峡北海ノルウェー海バレンツ海というふうに複数の海域に面しているので、ドイツと違ってもともと魚介類に縁がある国なのでした。

 

そうはいっても、「生で魚を食べる」習慣はノルウェーにはありませんでした。そのため、アネッテが2010年に日本に来る時は、地元ノルウェーの友達から「日本では魚を『生』で食べるんだってよ!」と忠告があったそうです(笑)

 

ニッポンでも有名なノルウェーサーモンは生でも食べることもあるといいますが、それ以外の魚に関しては、基本的に生で食べる習慣はなかったため、ニッポンのお寿司がノルウェーに上陸した時は、「生の魚」ということにビックリするノルウェー人も多かったのだとか。

 

ノルウエーの「鱈」のお話

 

ところで、日本でも食べる「鱈」は、ノルウェーを代表するともいえる魚なのだそう。生で食べることはありませんが、茹でたり干したりというのが一般的。Lutfiskルートフィスク。千鱈の灰汁煮)は、天日干しにした硬い干鱈を木槌でよく叩いて、何時間もかけて灰汁で戻すノルウェーを代表する料理です。

 

ルートフィスクでは鱈といっしょにえんどう豆のマッシュとジャガイモを食べますが、ドイツ人としては「ジャガイモ」に反応してしまいました~。「主食がお米ではなくてジャガイモ」っていうのは、やっぱりヨーロッパですね。

 

またノルウェーでは、Fiskekakerフィスクカーケ)という「フィッシュケーキ」をよく食べるそう。このフィッシュケーキは「白身魚をベースとした生地(白身魚の他に卵、みじん切りのタマネギ、片栗粉、塩、牛乳など)をバターで焼いたもの」ですが、この白身魚にも「鱈」がよく使われます。こちら、アネッテのお母さんが作ったFiskekakerの写真です。美味しそうですね~。

 

 

味は「魚のハンバーグ」のような感じで、食感は「ちょっと硬めのはんぺん」のようなのだとか(笑)そんなこんなでアネッテは「鱈」というと、ニッポンのお刺身というよりは、Lutfisk やFiskekakerを真っ先に思い浮かべるといいます。

 

Fiskekakeはいわば国民食で、アネッテのお母さんみたいに家で作る人もいるし、ノルウェーのスーパーマーケットに行くと、必ず売っているそうです。家庭料理であり、同時に気軽に食べられるファーストフードのような存在であるため、逆に「ちゃんとしたレストラン」や「高級なレストラン」には置いていないのだそう。・・・アネッテの話を聞いていたら、ノルウェーに行って、フィスクカーケを食べたくなってきました。・・・って、海鮮丼を食べたばかりなんですけどね。

 

というわけで、また近いうちにノルウェーのお話第2弾をお届けします。また来月!みなさま、風邪をひかないでくださいね。

 

 

 

※次回は2020年2月中旬頃に更新予定です。

 

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サンドラ・ヘフェリン

コラムニスト。ドイツ・ミュンヘン出身。日本在住21年。 日本語とドイツ語の両方が母国語。自身が日独ハーフであることから、日本とドイツを比べながら「多文化共生」をテーマに執筆活動をしている。著書に「ハーフが美人なんて妄想ですから!!」(中公新書ラクレ)、「ニッポン在住ハーフな私の切実で笑える100のモンダイ」(ヒラマツオとの共著/メディアファクトリー)、「爆笑! クールジャパン」(片桐了との共著/アスコム)、「満員電車は観光地!?」「男の価値は年収より「お尻」!?ドイツ人のびっくり恋愛事情」(流水りんことの共著/KKベストセラーズ)など計12冊。ホームページは 「ハーフを考えよう!」 http://half-sandra.com/

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