【『寿司ペディアTOKYO』発売記念Special】早川光☆初めての寿司屋心得《後編》

初めて寿司屋に行く時の心得《後編》

 

江戸前寿司の名店、人気店に行ってみたいけれど、なかなか勇気が出ないという人は多いのではないでしょうか。

難しい作法や決まり事がありそうで緊張する。知識がないと恥をかきそうで怖い。メニューを置いていない店の場合、どうやって注文したらいいのかわからない‥‥。

そんな不安を抱く人のために、初めて寿司屋に行く時の心得をわかりやすく解説いたします。

 

 

◇『親方』『職人さん』と呼ぼう

 

カウンターの目の前で寿司を握っている人を何と呼べばいいか、

これも初心者は迷うところです。大将?、板さん?、それともご主人?。

江戸前寿司の握り手は料理人でも板前でもなく『職人』と呼ばれます。東京では蕎麦を打つ人も天ぷらを揚げる人も職人です。それは江戸が職人文化の町だったからです。

そして寿司屋の主人のことは『親方』と呼びます。『親方』は“独立した一人前の職人”という意味を持っています。大相撲の親方と意味合いは同じです。

なので東京の寿司屋、中でも老舗では『親方』『職人さん』と呼ぶのが正式です。ただし寿司は全国区のもの。親しみをこめて大将、板さんと呼ぶのは失礼ではありません。

ちなみに板前は日本料理(割烹、懐石等)の料理人のこと。大将は主に関西以西で使われる店の主人の呼称と言われています。

 

 

◇親方は怖くない

 

寿司屋の親方が無愛想で怖い、というのはひと昔前の話。今の人気店、有名店は穏やかな親方の店ばかりです。特に30〜40代の若手には話上手な人、気さくな人が多く、若い女性でも安心して行くことができます。

もし食べていてわからない事や頼みたい事があれば、親方に遠慮なく話しかけてみましょう。魚の名前やお酒の銘柄を聞くのはもちろん、握りの大きさを小さくしてもらう、ワサビを少なくしてもらうといったリクエストも可能です。

ただし声をかけるタイミングは大事。寿司を握る時や包丁を使う時は作業に集中しているので、なるべく話しかけないようにしましょう。

ひとつ気をつけたいのは、専門用語を使わないこと。アガリ、ムラサキ、お愛想といった言葉を通ぶって使う人を見かけますが、これらは『符丁』と言って職人が隠語として使うもの。本来は客の側が使う言葉ではないのです。なのでこうした言葉を多用すると、ただの知ったかぶりと思われてしまいます。

 

 

◇旬の魚を覚えておこう

 

寿司屋が使う魚は定番のものだけで数十種類もあり、その名前をすべて覚えるのは大変です。

そこでおすすめしたいのが、季節ごとの“旬の魚”を覚えること。春であれば『初ガツオ』、初夏なら『シンコ』、夏は『クロアワビ』。これを覚えておくと寿司職人との会話のきっかけになりますし、注文もしやすくなります。

近年は産地の多様化や異常気象などによって、旬を特定することが難しくなっていますが、一般的な春夏秋冬の“旬の魚”は以下の通りです。

 

春(3〜5月)マダイ、初ガツオ、ミル貝、トリ貝、シラウオ、サヨリ

夏(6〜8月)シンコ(コハダの幼魚)、カレイ、スズキ、シマアジ、クロアワビ、アオリイカ

秋(9〜11月)戻りカツオ、カンパチ、ソゲ(小型のヒラメ)、アマダイ、サケ、イクラ

冬(12〜2月)ホンマグロ、ヒラメ、ブリ、赤貝、サバ、スミイカ、ズワイガニ

 

 

【『寿司ペディアTOKYO』発売記念Special】早川光☆初めての寿司屋心得

いかがでしたでしょうか?

お寿司屋さんに行ってみたいけど、怖くて行けない・・・

それは当然。みんな最初はドキドキするもの。

少しの勇気で素敵なお寿司屋さんに出会えるチャンスがやってきます。

これを読んで、ぜひトライしてみてください!