連載第23回 サンドラ・ヘフェリンの醤油二度づけ禁止令~外国人をお寿司屋さんにつれて行こう~

外国人が“お寿司”を食べる際に生じるハプニングとは…?

来日20年、ドイツと日本のハーフであるコラムニスト、サンドラ・ヘフェリンが “お寿司” にまつわる「あんなことやこんなこと」について、語ります!

 

【美的感覚】海外で食べる和食

 

みなさんゴールデンウイークはいかがでしたか。なかには海外に行かれた方もいるのではないでしょうか。

 

さて、みなさんは海外で和食店に入ったときに、ふとしたことで違和感を感じたことはありませんか?私もドイツでいくつかの和食店やお寿司屋さん(回転寿司を含む)に行きましたが、本場ニッポンとの「ふとした違い」を見つけるのが好きです。決してその「違い」を非難しているのではなく、やはりその国、その国の美的感覚だったり習慣だったりというのがありますので、もともとは和食はニッポンのものではありますが、やはり「現地化」していることも多いのですね。

 

たとえばドイツを含むヨーロッパでお寿司をいただくと、以下の写真のように「わさび」が「花形にアレンジ」されて出されることがよくあります。

もしも「わさび」だけをパッとみたら、和菓子に見えなくもないです(笑)

そんなこんなで、オーナーが日本人の場合は別ですが、欧州のお寿司屋さんで

「わさび」が出てくる時は、このように形がかわいくアレンジされていることが多いです。日本国内の「シンプルさ」に慣れている人から見れば違和感を持つかもしれませんが、これはこれで見た目も華やか(?)ですし、「アリ」だと私は思います。

 

では自分の中で「アリではない」のは何かというと、上の写真にもありますが、やはり「箸」が西洋のカトラリーであるスプーンやフォークのように「縦」に置かれていることでしょうか。これは個人的にはかなり違和感がありました。

 

これはお寿司が出てくる前の写真ですが、お水のサイズがとても大きいのと(笑)、お箸が「縦」にテーブルに置かれているところに、「あ、日本ではないな」とすぐにわかりますね。

ちなみにお味噌汁に関しても、味噌汁の「量」が多かったのと、器の使い方が「ヨーロッパだな」なんて思いました。器は重く、手に持つのが難しいので、そこは添えてある「れんげ」で味噌汁をいただくのですね。なんだか和風と中華風とヨーロッパ風が混ざった感じです(笑)

ところで、ドイツで回転寿司に行った時に、「かっぱ巻」が「横向き」に皿の上に置かれてレーンを回っていたのも面白かったです。そのほうがネタがお客さんに見えやすい、という配慮からなのかもしれませんが、日本の感覚だと、やはりかっぱ巻は「キュウリが上を向いた状態」で回っていることが多いので、ここにも目がいってしまいました(笑)

ただ、冒頭に書いたように、これは決して非難しているのではなく、このような「小さな違い」を(自分は性格悪いな、と自覚しながら・・・)見つけて楽しんでおります。

 

考えてみれば、日本でいただくいわゆる「西洋料理」に関しても、どこまでも「ニッポンの昭和」の雰囲気が漂う「ナポリタン」があったりしますし、「ニッポン化」した上で長年にわたり親しまれているものがありますね。ちなみに、私はこの「昭和な感じのナポリタン」、好きです!

チョコクロさんによる写真ACからの写真

 

そして共通して言えることは、ニッポンでいただく西洋料理は、ニッポン人の胃袋に配慮してか、量が少なめ、だということです(笑)ドイツで育った者からすると、「この食材に関しては「ドーン」と多めに出すのが普通でしょ!」と思うことがあります。日本ではどれも「お上品サイズ」で出てくることが多く、メリハリがないな、なんて思うことも。でも味は確かなので許します。

 

「食べる」という行為を通して、盛り付けも含め、その国の「美的感覚」のようなものも伝わってくるのは面白いですね。

 

 

次回の更新は5月下旬頃を予定しております。

 

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サンドラ・ヘフェリン

コラムニスト。ドイツ・ミュンヘン出身。日本在住20年。 日本語とドイツ語の両方が母国語。自身が日独ハーフであることから、日本とドイツを比べながら「多文化共生」をテーマに執筆活動をしている。著書に「ハーフが美人なんて妄想ですから!!」(中公新書ラクレ)、「ニッポン在住ハーフな私の切実で笑える100のモンダイ」(ヒラマツオとの共著/メディアファクトリー)、「爆笑! クールジャパン」(片桐了との共著/アスコム)、「満員電車は観光地!?」「男の価値は年収より「お尻」!?ドイツ人のびっくり恋愛事情」(流水りんことの共著/KKベストセラーズ)など計12冊。ホームページは 「ハーフを考えよう!」 http://half-sandra.com/