連載第20回 サンドラ・ヘフェリンの醤油二度づけ禁止令~外国人をお寿司屋さんにつれて行こう~

外国人が“お寿司”を食べる際に生じるハプニングとは…?

来日20年、ドイツと日本のハーフであるコラムニスト、サンドラ・ヘフェリンが “お寿司” にまつわる「あんなことやこんなこと」について、語ります!

 

外国人観光客に教えてあげよう!「の」を描きながらおろすWASABI

 

「わさび」に関しては何かと「悲劇」が多いです。

 

来日した外国人がそうとは知らず、「これはなんだろう?」とわさびを多めに口にすれば、その後大変なことになります。

 

また数年前には大阪のあるお寿司屋さんが外国人の観光客にだけお寿司に「わさび」を多めに入れていたところ、それが「わさび爆弾」と炎上してしまう、という事件もありました。ただお店側は「外国人のお客さんからは、もともと、ガリやわさびの追加注文が多かったので、そのうち外国人のお客さんにはわさびを予め多く入れるようにした」と語っていました。確かに前回のマイさんのように「ガリやわさび」が好きな外国人が多いのは事実ですが、コトは「わさび」ですので、涙を避けるためにも、やはり「外国人」とひとくくりにせず「個別の確認」をしたほうが安全です。

 

さて、辛いものが苦手な「わさび初心者」の外国人のお客さんにわさびを食べてもらう場合は、チューブを使用せず、実際に一緒にわさびをおろしてみると、わさびへのハードルが下がります。最初なので、これは日本の従来のわさびのおろし方とは逆行するのですが、「わさびを細かくおろさず、あえて粗くおろす」こと。その後30分以上時間をおけば、かなりマイルド系なわさびに仕上がります。「マグロとアボカドのサラダ」には、これ結構合います。

 

 

そして、もしそこで、「辛くない!物足りない!」の声があったら、初めて辛めのわさびに挑戦するというわけです。筆者は以前「チューブではなく、自分でおろした辛めのわさびが食べてみたい」とのリクエストをあるドイツ人から受け、二人でキッチンで、「の・・・の・・・の」とぶつぶつつぶやきながらわさびをおろしました(笑)というのも、「ひらがなの『の』の字を描きながら、わさびをゆっくりおろすと、キメが細かくなり風味が引き立つ」と聞いてからは、そのようにしているのです。でも、「の」の字を描くようにわさびをおろしていると、思わず「の・・・」と口に出てしまいます。ところで、私は性格がせっかちな上、何でも力を入れてやる悪い癖があるので、この「ゆっくりめの『の』を描く」のは私にとっては一種の修行です(笑)

「わさびはぜひ辛いものを!」とリクエストをする外国人の場合は、チューブ入りのワサビもいいけれど、できれば実際に茎に近い部分のわさびを使い、上記のようにキメ細かくおろした後に、時間をおかず「即」いただく、という体験をしてほしいですね。「の」の字でおろせば、ひらがなの勉強にもなりますしね(笑)

さて、私自身は、マグロのお寿司などは、そのままいただくこともありますが、やっぱりわさびがあったほうが好きです。

 

そしてお酒の席では〆にわさびの味のお茶漬けがあると最高。そんなときは酔いながら「やっぱりわさびはニッポンの香辛料の代表選手!」と改めて思うのでした。

 

次回の更新は4月前半頃を予定しております。

 

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サンドラ・ヘフェリン

コラムニスト。ドイツ・ミュンヘン出身。日本在住20年。 日本語とドイツ語の両方が母国語。自身が日独ハーフであることから、日本とドイツを比べながら「多文化共生」をテーマに執筆活動をしている。著書に「ハーフが美人なんて妄想ですから!!」(中公新書ラクレ)、「ニッポン在住ハーフな私の切実で笑える100のモンダイ」(ヒラマツオとの共著/メディアファクトリー)、「爆笑! クールジャパン」(片桐了との共著/アスコム)、「満員電車は観光地!?」「男の価値は年収より「お尻」!?ドイツ人のびっくり恋愛事情」(流水りんことの共著/KKベストセラーズ)など計12冊。ホームページは 「ハーフを考えよう!」 http://half-sandra.com/