NEW 連載第19回 サンドラ・ヘフェリンの醤油二度づけ禁止令~外国人をお寿司屋さんにつれて行こう~

外国人が“お寿司”を食べる際に生じるハプニングとは…?

来日20年、ドイツと日本のハーフであるコラムニスト、サンドラ・ヘフェリンが “お寿司” にまつわる「あんなことやこんなこと」について、語ります!


タッチパネル式の大型寿司店で「マリ人のマイさん」とお寿司を食べる

 

いきなりですが、この連載のタイトルは「サンドラ・ヘフェリンの醤油二度づけ禁止令~外国人をお寿司屋さんにつれて行こう~」です。

・・・というわけでようやくタイトル通り、今回は外国人の友達をお寿司屋さんにつれて行きました。

 

私も外国にルーツがありますので、友達のことを「外国人」とご紹介するのはどこか気が引けるというか矛盾することでもあるのですが、そこは大目に見ていただけますと幸いです。

 

向かった先は、外国人観光客で常ににぎわっている新宿の「きづなすし」。食べ放題でございます。

さて、ご紹介遅れましたが、こちらがアフリカはマリ出身のマイさんです。

マイさんは、何年か前にニッポンのテレビのバラエティー番組で一緒になったときに、私が声をかけてナンパしました(笑)

当時は大学生兼モデルだったマイさん。日本全国にマリ人は200人ぐらいしかいないので、日本でマリ人に出会えること自体が超ラッキーなことです!(余談ですが、ドイツ人は日本全国に7000人ぐらいいます。)

 

マイさんは日本語が上手なのはもちろん、大学を卒業後をした今はIT系の仕事に就いているので、毎回アナログの私にはレベルの高過ぎるお話をしてくれます。マイさんは自身の仕事内容のことも丁寧に話してくれるのですが、「半導体が・・・」と完全に専門外のことを優しく語る彼女を前に、自分の知識の薄さが恥ずかしくなりました。

 

IT・語学・モデルと、どの分野でもマルチな才能を発揮しているマイさんですが、この「きづなすし」の食べ放題プランにはもちろん時間制限がありますので、さっそくタッチパネルで、ドーンと頼んでみました。こちらです。

・・・はい、写真を見て分かるように、マイさんは「サーモン」と「マグロ」が好きです。マリに生の魚を食べる習慣はないとのことですが、日本で7年前に初めて生の魚を食べて以来、お寿司はもちろん、「マグロ丼」や「サーモン丼」を仕事の合間に食べることもあるとのこと。マイさんの場合は、7年前にまず「焼きサーモン」を食べてみて、その後「生のサーモン」が食べられるようになったのだとか。何事も段階を踏むのが大事なのかもしれませんね。それにしても、個人的な感想ですが、サーモンやマグロはワールドワイドというか、たくさんあるネタの中でも、この二つ「サーモンとマグロ」が好きと語る外国人が多い気がします。

 

 

逆にマイさんが食べられないネタは「タコ」なんだそう。マイさんはイスラム教なのですが、イスラムではタコのような「鰭(ひれ)と鱗を持たない海産物」は食べないのだとか。

 

食事の好みは宗教や国別で「ある程度」は「傾向」のようなものは見えてくるものの、最終的には当たり前ですが「個人の好み」だったりします。マイさんに関しては、「マグロ」と「サーモン」の注文の合間に何回か「ガリ」と「ワサビ」を追加で注文していました。なんでもガリとワサビが好きなんだそう。

外国人vs.ワサビに関しては、「ワサビが大好きでハマッている」という外国人がいる一方で、「ワサビは絶対にダメ」という人もいて、はっきりと「好きか。嫌いか」が分かれる印象です。ほかのものと比べると、「あまり好きではないけれど、一応は食べられる」というのがワサビに関しては、あまりない気がします。マリにワサビのような味はないとのことですが、「辛いもの」は普通に食べる文化圏ですので、「辛いもの」が従来の食生活の中にあまり登場しないヨーロッパの人と比べると、「量に気をつけないと涙が出てしまう味」(←ワサビのことです・・・)には早い段階でなじめるのかもしれません。

 

マイさんはお酒を飲まないのですが、本人はとてもリラックスしていて、この日、マイさんのマリの家族の話や、これからやってみたいことなど、色々なお話を聞くことができました。やっぱり人間、「お茶だけ」とか「コーヒー」だけというふうに「飲み物だけ」で打ち合わせやお話をするよりも、「食事をしながら」のほうが会話が弾みますし、「じっくり」話ができますね。

 

これ、「きづなすし」の注文の仕方が、今流行りの「タッチパネル形式」だったことも大きいかもしれません。「店員さんと直接お話しして注文したい」と考える人もいますが、タッチパネルの利点は、なんといってもせっかく話が盛り上がっている時に「店員さんを呼ぶこと」で話が途切れる、というようなことが無いこと。パッとタッチパネルで頼んで、気付いたら注文していたものが来ていて、会計の際も「タッチパネル」で店員さんに連絡ができるので非常にスムーズ。来年はいよいよ東京オリンピックですので、多くの外国人がニッポンにやってくるわけですが、来日した外国人とゆっくり話がしたい場合は、こういうタッチパネル式の大型チェーン店に行くと、意外にもゆっくり話せます。なによりもタッチパネルには、文字以外に「写真」が載っていますので、外国人にとって「分かりやすい」という利点もあります。この「きづなすし」には私たちのほかに、中国人の団体客がたくさんいたのも納得です。

 

今回は、マリ人と行った新宿は「きづなすし」でした。最後は、新宿駅の小田急線の改札横にある時刻表の前でなぜかパチリ。

次回の更新は3月下旬頃を予定しております。

 

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サンドラ・ヘフェリン

コラムニスト。ドイツ・ミュンヘン出身。日本在住20年。 日本語とドイツ語の両方が母国語。自身が日独ハーフであることから、日本とドイツを比べながら「多文化共生」をテーマに執筆活動をしている。著書に「ハーフが美人なんて妄想ですから!!」(中公新書ラクレ)、「ニッポン在住ハーフな私の切実で笑える100のモンダイ」(ヒラマツオとの共著/メディアファクトリー)、「爆笑! クールジャパン」(片桐了との共著/アスコム)、「満員電車は観光地!?」「男の価値は年収より「お尻」!?ドイツ人のびっくり恋愛事情」(流水りんことの共著/KKベストセラーズ)など計12冊。ホームページは 「ハーフを考えよう!」 http://half-sandra.com/