『早川光 江戸前寿司の世界』~霜月(11月)の寿司、寿司だねの特徴~

秋の魚に加え、冬の魚が登場してくる11月は寿司だねのラインナップが充実する時。赤貝やミル貝が登場し、ヒラメが旬を迎え、クエやハタなど大型の魚にも脂がのってきます。中でもこの時期最も旨いとされるのがヒラスズキ。旨みも脂の甘みも白身魚のトップクラスですが、漁獲が少ないため、滅多に食べられない“幻の味”となりつつあります。

そして11月の初旬には、食通たちの垂涎の的である日本海のズワイガニ(越前ガニ、松葉ガニ)の漁が始まります。江戸前寿司の老舗でズワイガニを握る店は数少ないのですが、酒肴としては人気が高く、若手を中心に使う店が増えてきました。