『早川光 江戸前寿司の世界』~神無月(10月)の寿司、寿司だねの特徴~

秋本番の10月。海水温も下がり、夏の魚と秋の魚がすっかり入れ替わります。白身ではシマアジにかわってアマダイに脂がのり、光り物ではアジやイワシのかわりにサバやカマスが美味しくなってきます。シンコやコイカは成長し、大人のコハダ、スミイカへと変わります。

そしていよいよ、青森県大間や三廏など津軽海峡で獲れるマグロが本格的なシーズンに入ります。さっぱりした味の夏のマグロに対し、脂肪をつけた秋のマグロは旨みもぐっと濃厚になります。

もうひとつ、この時期にしか食べられない季節限定の味が“天上ブリ”。北海道の積丹半島沖まで北上したブリを定置網で捕えたもので、真冬に獲れる寒ブリに比べて脂ののりがほどよく、上品な味わいが特徴です。