『早川光 江戸前寿司の世界』24~卯月のマグロ~

~マグロ~

稀少なカマ下の大トロを握る

「鮨真菜」の親方・金井淳さんが握る4月のマグロは、カマ下の大トロ。通称“カマトロ”です。

カマ下とはマグロのエラの下あたりのこと。そのカマ下の身の中でも上質な脂がのる霜降りの部位をカマトロと呼びます。一本のマグロから僅かしか取れないという稀少品です。

「カマトロはたっぷり脂がのっていて、味も香りもインパクトが強いんです。だから手に入る時は必ず使います。僕はマグロの熟成にはそれほどこだわりませんが、カマトロには筋があるので、氷詰めにして4日から1週間程度寝かしています」

霜降りの牛肉のように全体に均一に脂があるカマトロは、融けるスピードが早いのが特徴。口に入れた数秒後には、甘い脂が舌を覆い尽くしてしまいます。それはまさに強烈なインパクトです。